最終更新日: 2026年7月16日

【重要】海外での大麻使用・所持は日本の法律でも処罰対象になり得ます
大麻が合法・非犯罪化されている国であっても、日本人がその国で大麻を使用・所持・栽培・譲受などした場合、日本の大麻取締法(国外犯処罰規定)により帰国後に処罰される可能性があります。本記事は大麻の使用・購入を推奨するものではなく、2026年7月時点で確認できる情報をまとめた注意喚起です。渡航前には必ず外務省海外安全ホームページ・厚生労働省・タイ保健省などの公式情報で最新の内容をご確認ください。

タイの大麻、現在の規制状況は?

現在のタイでは大麻の娯楽利用は原則禁止され、処方箋なしの購入・所持・使用はすべて違法です。

2022年6月にアジアで初めて大麻を非犯罪化し、一時は全国で1万8千店以上の大麻ショップ・カフェが営業する「大麻大国」として知られたタイですが、2025年以降は一転して規制が急速に強化されています。2025年6月には大麻の花穂(バッズ)が「規制薬草」に再指定され、処方箋なしでの購入・所持・使用が禁止されました。医療目的の利用も、不眠症・慢性疼痛・偏頭痛・パーキンソン病・食欲不振など限られた疾患について、タイの医師や伝統医療師の診察を受け、処方箋(PT33)の発行を受けた場合に限り、認可を受けたクリニック・薬局で認められる制度に変わっています。

さらに2025年10月にはタイ政府が大麻の娯楽利用を全面的に禁止する法改正案を閣議承認し、2026年4月には保健省が残る大麻ショップに対し医師や薬剤師などの常駐を伴う「クリニック化」を義務付ける方針を発表しました。娯楽利用は2026年末までに全面禁止とする方針も繰り返し示されています。「タイでは大麻が自由に吸える」というイメージは、2026年現在すでに過去のものになりつつあります。

2022年の非犯罪化から2025〜2026年の規制強化までの経緯

タイの大麻政策は、わずか数年のあいだに大きく揺れ動いています。主な流れは次のとおりです。

  • 2022年6月:大麻を麻薬リストから除外し非犯罪化。バンコクなどで大麻ショップ・カフェが急増し、ピーク時には全国で約1万8千店に
  • 2022〜2024年:娯楽目的での販売が広がる一方、若年層への流出や無秩序な販売、観光客による国外持ち出しなどが社会問題化
  • 2025年6月:大麻の花穂を「規制薬草(Controlled Herb)」に再指定。処方箋なしの購入・所持・使用を禁止
  • 2025年9月:医療用途を不眠症・慢性疼痛・偏頭痛・パーキンソン病・食欲不振の5疾患に限定。処方箋の有効期間は最大30日
  • 2025年10月23日:アヌティン政権が娯楽利用の全面禁止に向けた法改正案を閣議承認(国会審議へ)
  • 2025年(年間):新基準に対応できない大麻ショップが相次いで閉店。年間で7,000店以上が営業を終了
  • 2026年4月:保健省が残存する約1万1千店に対し、医師・薬剤師などの有資格者常駐を伴う「クリニック化」を義務付ける方針を発表。娯楽利用は2026年末までに全面禁止とする方針を改めて表明

バックパッカーの間で語り継がれてきた大麻堂創設者の著書、『マリファナ青春旅行』のような、大麻を巡る自由な旅行記が語られた時代もありました。しかし2025年以降のタイでは、そうした「ゆるい空気」を前提にした行動は通用しません。書籍として当時の空気感を知る分には興味深い一冊ですが、現在のタイの実状とは切り離してお読みください。

旅行者が知っておくべきこと

タイへの渡航・滞在を予定している方は、少なくとも次の点を押さえておく必要があります。

  • 処方箋なしでの大麻の購入・所持・使用はすべて違法。観光客が店頭で自由に選んで買える状況ではない
  • 公共の場での喫煙は厳禁。「大麻カフェ」のような店内喫煙スペースも医療施設化に伴い縮小・廃止が進んでいる
  • 取り締まりは強化傾向にあり、無許可店舗の閉鎖や抜き打ち検査が報じられている。2022〜2023年頃の「自由な雰囲気」を前提にしないこと
  • 違反時は罰金(報道では最大2万バーツ程度)や禁錮刑の対象となり得る
  • 大麻由来のグミ・オイル・食品・電子タバコ型製品なども規制対象。うっかり購入・所持しないよう注意
  • タイ国外への持ち出し(日本への持ち帰りを含む)は厳しく規制されており、絶対に行わないこと

タイの大麻関連の規制は今も流動的で、店舗ごとの営業状況やルールの運用が頻繁に変わっています。現地の最新情報は、渡航直前にタイ保健省や現地報道、在タイ日本国大使館の発信などで必ず確認してください。

日本の法律との関係(国外犯処罰)

日本の大麻取締法には「国外犯処罰規定」があり、日本国民が海外で大麻をみだりに栽培・所持・譲り受け・譲り渡しなどした場合、日本の法律で処罰される場合があります。外務省は海外安全ホームページにおいて「大麻(マリファナ)が合法の国であっても、日本で罪に問われることがあります」として、大麻が非犯罪化・合法化されている国であっても大麻には決して手を出さないよう明確に注意喚起しています。

加えて、2024年12月に施行された大麻取締法の改正により、大麻を吸う・食べるなどの「使用」そのものを罰する「使用罪」が新設されました。この使用罪が海外での行為にどこまで及ぶかについては、行為地の法律に違反していない場合の扱いなどを含め専門家の間でも解釈が分かれており、本記事執筆時点で確定的なことは言えません。いずれにせよ、外務省の公式な立場は「合法な国でも大麻に手を出さない」という一点に尽きます。渡航前には、外務省海外安全ホームページや厚生労働省の情報で最新の見解を必ずご確認ください。

(歴史的記録)2022〜2024年頃に紹介していたディスペンサリー

以下は、タイが大麻を非犯罪化した直後の2022年から2024年頃にかけて、当ブログで紹介していたディスペンサリー(大麻販売所)の情報です。現在の営業状況・取り扱い品目・合法性は一切確認できていません。上記のとおりタイの大麻規制は2025年以降に大きく変わっており、既に閉店している可能性や、営業していても処方箋なしでの購入ができない可能性があります。以下の情報を根拠に来店・購入をしないよう、あくまで当時の記録としてご覧ください。

Chopaka.shop(当時の情報/ターミナル21付近)

https://goo.gl/maps/5eM98xJEfossSTxr8(2022〜2024年頃の情報。現在の営業状況は不明です)

HIGHLAND Cafe/ハイランドカフェ(当時の情報)

https://goo.gl/maps/5sJ2Nuty37ZjAEi79(2022〜2024年頃の情報。現在の営業状況は不明です)

【番外編・チェンマイ】Stoner Cnx(当時の情報)

https://goo.gl/maps/LKHqGzsdibQb4AdNA(2022〜2024年頃の情報。現在の営業状況は不明です)

よくある質問(FAQ)

Q1. タイでは今も大麻を娯楽目的で使用できますか?

いいえ。2025年の規制強化により、処方箋なしの娯楽目的での大麻の購入・所持・使用は違法です。タイ政府は2026年末までに娯楽利用を全面禁止とする方針も示しています(本記事執筆時点の情報)。

Q2. 医療目的であれば今でも大麻を使えますか?

タイの医師または伝統医療師の診察を受け、適応があると判断されて処方箋(PT33)が発行された場合に限り、認可を受けたクリニック・薬局で入手できる制度が残っています。対象は不眠症・慢性疼痛・偏頭痛・パーキンソン病・食欲不振の5疾患に限定されています。ただし制度・運用は流動的なため、最新情報の確認が必要です。

Q3. タイで大麻由来のグミやオイル、電子タバコ製品を買っても大丈夫ですか?

大丈夫ではありません。大麻成分を含む食品・グミ・オイル・電子タバコ型製品もすべて規制の対象です。処方箋なしでの購入・所持は違法となり得ますし、日本への持ち帰りは日本の法律でも重大な違法行為となります。

Q4. タイで大麻を使用した場合、帰国後に日本の法律で罪に問われますか?

日本の大麻取締法には国外犯処罰規定があり、海外での大麻の栽培・所持・譲受・譲渡などは日本の法律で処罰の対象となり得ます。2024年12月の法改正で「使用罪」も新設されており、海外での使用に対する適用範囲については専門家の間でも見解が分かれています。外務省は「大麻が合法の国であっても日本で罪に問われることがある」として、大麻には一切手を出さないよう注意喚起しています。安全のためにも、現地の合法性にかかわらず大麻には近づかないことを強くおすすめします。

Q5. この記事の情報はいつ時点のものですか?

2026年7月時点で確認できる情報をもとに構成しています。タイの大麻規制は2025年以降も頻繁に見直されており、今後さらに変更される可能性が高い分野です。渡航・滞在の判断は、必ず渡航直前にタイ保健省や外務省海外安全ホームページなどの公式情報で最新の内容を確認したうえで行ってください。

参考にした主な情報源(本記事執筆時点)

※本記事は2026年7月時点で確認できる公開情報をもとに作成した個人ブログの記事であり、法的助言ではありません。タイの大麻規制および日本の大麻取締法の適用については、必ず公式情報や専門家(弁護士等)にご確認ください。

ABOUT ME
有栖ナナ
”マインドフルネス”かつ"ウェルビーイング"(身体的、精神的、社会的に健康で豊かであること)の実現を目指して