弥生のかんたん会社設立の評判|株式会社・合同会社の費用を5社で比較
最終更新日: 2026年8月4日
STORESでネットショップを続けて売上が伸びてくると、いよいよ「会社設立、そろそろ動くか」という段階がきます。検索すると「弥生のかんたん会社設立が無料でおすすめ」という記事がたくさん出てきますが、その「無料」が何を条件にしているのか、他のサービスや自分でやる場合と比べていくら得なのかまで書いている記事は少ないんですよね。
この記事でわかることは3つです。
- 弥生のかんたん会社設立の評判と、実際の口コミからわかる注意点
- 自分で全部やる・弥生・freee・マネーフォワード・司法書士の5パターンを、株式会社と合同会社それぞれで同じ条件に揃えた費用比較
- 「無料」の裏側にある会計ソフト契約の条件と、正直なデメリット
結論から言うと、弥生のかんたん会社設立は「電子定款の作成料が実質無料になる会計ソフトとのセット割引」であり、単体の会社設立代行サービスではありません。費用だけで見ればfreee・マネーフォワードとほぼ横並びで、自分で紙の定款を用意するより3〜4万円安く、司法書士に依頼するより7万〜10万円安く済みます。ただし「無料」を成立させるには弥生会計Nextの年間契約が前提になる点は、公式サイトでもあまり目立たない場所に書かれています。
私はSTORESでネットショップを実際に運営している個人事業主です(宅建も保有しています)。まだ法人化はしていません。この記事は「会社を設立した体験談」ではなく、法人成りのタイミングと損益分岐点を試算したときと同じく、弥生・freee・マネーフォワードそれぞれの公式サイトと日本公証人連合会・国税庁の情報を調べ尽くして、同じ条件で並べ直した比較記事です。数字は2026年8月4日時点で各社公式サイトに掲載されているものをもとにしています。
弥生のかんたん会社設立とは|評判・口コミからわかる特徴
結論:会計ソフト「弥生」が無料で提供する会社設立書類の作成サービスで、株式会社・合同会社の定款や登記書類をオンラインで作れます。
弥生のかんたん会社設立は、弥生株式会社が運営する会社設立支援サービスです。画面の案内に沿って会社名・事業目的・役員情報などを入力すると、定款をはじめとする設立に必要な書類が自動作成され、オンラインでの登記申請にも対応しています。2026年5月時点で登録ユーザー数は4万を突破していると公式サイトに記載があり、士業(司法書士・行政書士・税理士)の書類作成代行としても使われています。
実際の評判を見ると、ポジティブな声としては「普段から弥生会計を使っているので、そのまま乗り換えなしで設立できて簡単だった」という利用者の声がITreviewに寄せられています。一方で「電子定款の仕組みに関する説明が、専門知識のない人には分かりにくい」という指摘もありました。操作自体は平易でも、電子定款や登録免許税といった専門用語の理解は利用者側にある程度求められる、というのが口コミから見えてくる実態です。
また公式FAQには、合資会社・NPO法人などの設立、現物出資を含む設立、発起人に法人や海外在住者が含まれる会社などは非対応と明記されています。標準的な株式会社・合同会社の設立には向いていますが、特殊な設立形態を考えている場合は事前に対応可否を公式サイトで確認してから使うのが安全です。
【独自比較】株式会社の設立費用を5パターンで同じ条件に揃えてみた
結論:資本金100万円未満・発起人3名以内という同じ条件で揃えると、弥生・freee・マネーフォワードはほぼ横並びで約17.2万〜17.3万円。自分でやるより3.5万〜4万円、司法書士に依頼するより7.5万〜9.5万円安くなります。
各社の公式サイトは、それぞれ独自の条件(資本金額や比較対象)で「お得です」という表を出しています。そのままだと横比較ができないので、この記事では資本金100万円未満・発起人3名以内・取締役会なし・電子定款を利用という同じ条件に揃えて計算し直しました。
| 方法 | 定款印紙代 | 定款認証手数料+謄本 | 登録免許税 | 電子定款作成/システム利用料 | 専門家報酬 | 合計目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ①自分で全部やる(紙定款) | 40,000円 | 17,000円 | 150,000円 | 0円 | 0円 | 207,000円 |
| ②弥生のかんたん会社設立 | 0円(電子) | 17,000円 | 150,000円 | 5,500円 | 0円 | 172,500円(弥生会計Next契約なら167,000円) |
| ③freee会社設立 | 0円(電子) | 17,000円 | 150,000円 | 5,500円 | 0円 | 172,500円(freee会計契約なら167,000円) |
| ④マネーフォワード会社設立 | 0円(電子) | 17,000円 | 150,000円 | 5,000円 | 0円 | 172,000円(有料プラン契約なら167,000円) |
| ⑤司法書士に依頼 | 0円(電子) | 17,000円 | 150,000円 | 0円(報酬に込み) | 80,000〜100,000円 | 247,000〜267,000円 |
この条件で見ると、弥生・freee・マネーフォワードの3社はサービス利用料そのものにはほとんど差がありません。差がつくのは「会計ソフトの契約をするかどうか」「STORESなど自分の事業と連携できるか」「サポート体制」といった、費用以外の部分です。次の章で合同会社の場合も見たうえで、選び方を整理します。
【独自比較】合同会社の設立費用を5パターンで同じ条件に揃えてみた
結論:合同会社は定款認証が不要な分、株式会社よりまとまって安くなります。弥生・freee・マネーフォワードはいずれも6.5万円前後、司法書士依頼でも14万〜16万円です。
| 方法 | 定款印紙代 | 定款認証 | 登録免許税 | 電子定款/システム利用料 | 専門家報酬 | 合計目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ①自分で全部やる(紙定款) | 40,000円 | 0円(不要) | 60,000円 | 0円 | 0円 | 100,000円 |
| ②弥生のかんたん会社設立 | 0円(電子) | 0円 | 60,000円 | 5,500円 | 0円 | 65,500円(弥生会計Next契約なら60,000円) |
| ③freee会社設立 | 0円(電子) | 0円 | 60,000円 | 5,500円 | 0円 | 65,500円(freee会計契約なら60,000円) |
| ④マネーフォワード会社設立 | 0円(電子) | 0円 | 60,000円 | 5,000円 | 0円 | 65,000円(有料プラン契約なら60,000円) |
| ⑤司法書士に依頼 | 0円(電子) | 0円 | 60,000円 | 0円(報酬に込み) | 80,000〜100,000円 | 140,000〜160,000円 |
合同会社なら、自分で紙の定款を用意しても10万円、弥生・freee・マネーフォワードを使えば会計ソフト契約なしでも6.5万円前後、契約すれば6万円まで下がります。「登録免許税と電子定款の手間さえクリアできれば、合同会社の実費はもともと安い」ということも、この表からわかります。
▶ 電子定款代行料が会計ソフト契約で実質0円になり、書類作成もオンラインで完結する弥生のかんたん会社設立の無料登録ページを見る![]()
「無料」のカラクリ|会計ソフト契約とセットになっている理由
結論:弥生・freee・マネーフォワードの「無料」は、電子定款の作成代行料(5,000〜5,500円)を会計ソフトの年間契約で肩代わりしてもらう仕組みです。会計ソフトを使わないなら実質無料にはなりません。
3社とも「サービスの登録・書類作成は無料」とうたっていますが、それとは別に、電子定款には作成を代行する専門家(行政書士)への手数料が発生します。弥生の公式FAQにはこう書かれています。
専門家による電子定款作成依頼料、もしくは、オンライン申請のシステム利用料5,500円(税込)が生じます。弥生会計 Nextに年契約いただく場合、5,500円分を当社が負担いたしますので、無料でご利用いただけます。
弥生のかんたん会社設立 よくあるご質問(FAQ)「会社設立にかかる費用」
freeeも「freee会計の年間契約により当社が5,000円分を負担します」、マネーフォワードも「有料のプラン(ひとり法人プラン、スモールビジネスプラン、ビジネスプラン)をご契約いただくと、電子定款作成費用を当社が負担します」と、同じ構造の説明をしています。つまり3社とも、会社設立サービス単体で利益を出しているわけではなく、設立後の会計ソフト契約とセットで成立するビジネスモデルです。
これは悪いことではありません。設立直後の法人はどのみち会計ソフトが必要になるので、「どうせ契約するなら、そのタイミングで5,000円台の手数料が浮く」と捉えれば合理的です。ただし、会計ソフトは合わなければ乗り換えのコストもかかります。「無料だから」だけで会計ソフトまで決めてしまうのではなく、設立サービスの使いやすさと会計ソフトの機能・料金を分けて検討するのがおすすめです。会計ソフトを契約しない場合は、電子定款作成料5,000〜5,500円がそのままかかる点は、比較表のとおり織り込んでおいてください。
合同会社と株式会社、ネットショップ運営者ならどっちを選ぶか
結論:初期費用と維持費を抑えたいなら合同会社、将来的な資金調達や採用を見据えるなら株式会社が向いています。
比較表のとおり、初期費用は合同会社の方が10万円前後安くなります。差が出る理由は明快で、合同会社は定款認証という手続きそのものが不要だからです。株式会社は出資者(株主)と経営者が分離する前提の制度なので、定款の内容を公証人にチェックしてもらう必要がありますが、合同会社は出資者と経営者が同じなので、この手続きが省略されています。
ネットショップ運営者の実務目線で見ると、判断軸は次の3つに整理できます。
| 判断軸 | 合同会社 | 株式会社 |
|---|---|---|
| 設立費用 | 安い(6万円台〜) | 高い(17万円台〜) |
| 取引先・BtoCの信用 | 個人向けの通販中心なら実務上の支障は少ない | 卸先・法人取引が増えるほど信用面で有利になりやすい |
| 将来の資金調達 | 株式を発行できないため、外部からの出資(エクイティ調達)には不向き | 株式発行による資金調達がしやすい。将来的な融資・投資を見込むなら有利 |
STORESやBASEで個人向けにコツコツ売っている段階なら、取引先から「株式会社でないと契約できない」と言われる場面はそう多くありません。一方で、卸売や法人向けの取引を増やしたい、将来的に外部からの出資を受けたいという計画があるなら、株式会社の方が後々の選択肢が広がります。そもそも法人化するタイミングかどうかで迷っている場合は、先にネットショップの法人成り|タイミングと社会保険料込み損益分岐点で、所得別の税負担・社会保険料の試算を確認しておくことをおすすめします。この記事は「どう安く設立するか」、あちらは「いつ設立すべきか」を扱った、対になる記事です。
私ならこう選ぶ|条件別の結論
結論:初期費用を最優先するなら合同会社+弥生かfreee。すでに使っている会計ソフトがあるなら、乗り換えずそのサービスの設立支援を使うのが合理的です。
- とにかく初期費用を抑えたい・BtoC中心のネットショップ運営 → 合同会社+弥生のかんたん会社設立(またはfreee会社設立)。会計ソフトの年間契約とセットにすれば、実費に近い6万円で設立できます
- すでにfreee会計やマネーフォワードクラウドを個人事業主として使っている → 使い慣れた会社と同じ設立サービスを選ぶのが合理的です。データの引き継ぎや操作感が揃っていて、乗り換えのストレスがありません
- 将来の資金調達・法人向け取引を見込んでいる → 株式会社を選び、設立費用の差(合同会社との差額は約10万円)は「信用力への先行投資」と割り切ります
- 電子定款の作成や登記の手続きに時間を割きたくない・ミスが不安 → 費用は上がりますが司法書士への依頼を検討します。特に発起人が複数いる、資本金額が大きいなど条件が複雑な場合は専門家に任せた方が安全です
- 会計ソフトはどこにも縛られたくない → 会計ソフト契約を前提にせず、電子定款作成料5,000〜5,500円を実費として払う前提で比較表を見てください。それでも自分で紙定款を用意するより安くなります
全員に同じ答えはありません。「無料」という言葉だけで決めるのではなく、自分がどの会計ソフトを設立後も使い続けたいかを先に決めてから、設立サービスを選ぶのが遠回りしない順番だと思います。
弥生のかんたん会社設立の正直なデメリット
結論:知名度がまだ低く、他社サービスへの勧誘が入ることがあり、特殊な設立形態には非対応です。設立後の社会保険加入や維持コストは、どのサービスを使っても避けられません。
- 知名度がfreee・マネーフォワードほど高くない。会計ソフト「弥生シリーズ」のイメージが強く、会社設立サービスとしての認知は口コミベースで見てもまだ発展途上です
- 会社設立以外のサービス(税理士紹介、資金調達ナビなど)の案内を受けることがある。設立の書類作成だけが目的の人には、案内が多く感じられる場合があります
- 合資会社・NPO法人・現物出資を含む設立などには非対応。特殊な設立形態を考えている場合は、公式FAQで対応可否を先に確認する必要があります
- 「弥生のかんたん会社設立を途中から使うことはできない」と公式に明記されています。自分で定款を作った後にオンライン申請の工程だけ利用する、といった使い方はできません
- これはどのサービスを使っても共通ですが、法人化すると社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が代表者1人でも強制になり、赤字でも法人住民税の均等割(最低7万円程度)が発生します。この負担は設立サービスの選択とは無関係に発生するコストです
設立費用が安くなっても、設立後の固定費(社会保険料・税理士費用・会計ソフト利用料)は別に発生します。「設立費用の安さ」と「設立後の維持コスト」は分けて考えるのが、後悔しない進め方です。
弥生のかんたん会社設立を使う場合の流れ・必要書類
結論:弥生ID登録→必要事項の入力→定款作成・認証→登記申請→設立後の税務・社会保険手続き、という順番で進みます。株式会社は1〜3週間、合同会社は1〜2週間が目安です。
公式サイトによると、事前に準備しておくとスムーズなものは次のとおりです(株式会社の場合)。
- 発起人(株主になる方)の印鑑証明書及び実印
- 発起人の写真付身分証明書(電子定款作成用)
- 役員(取締役、監査役になる方)の印鑑証明書及び実印
- 発起人個人の銀行口座(資本金の払込用)
- CD-R(公証役場での電子定款認証手続きのタイミングまでに)
- 会社実印(設立登記のタイミングまでに)
登記に使う本店所在地は、自宅を使いたくない場合はバーチャルオフィスの住所も選択肢になります。ただし住所利用のプランと法人登記に対応したプランが別になっているサービスが多いので、契約前に登記対応かどうかを必ず確認してください。この点はネットショップの特商法住所公開|個人がバーチャルオフィスで隠す方法で、法人登記に対応した会社も含めて比較しています。
よくある質問
Q1. 弥生のかんたん会社設立は本当に無料ですか?
サービスの登録・書類作成自体は無料です。ただし電子定款の作成には5,500円(税込)の手数料がかかり、これが無料になるのは弥生会計Nextの年間契約をセットにした場合に限られます。会計ソフトを契約しないなら、登録免許税などの実費に加えて5,500円が別途必要になります。
Q2. 弥生のかんたん会社設立とfreee会社設立、マネーフォワード会社設立はどう違いますか?
設立にかかる実費・サービス利用料はこの記事の比較表のとおりほぼ横並びです。大きな違いは、設立後にどの会計ソフトを使いたいかという点にあります。すでにfreee会計やマネーフォワードクラウドを個人事業主として使っているなら、同じ会社の設立サービスを使うとデータの連携がスムーズです。
Q3. 合同会社と株式会社、設立費用はどれくらい違いますか?
この記事の試算では、弥生のかんたん会社設立を使った場合で、株式会社が167,000〜172,500円、合同会社が60,000〜65,500円です。差額の約10万円は、株式会社にだけ必要な定款認証手数料(実費)が主な原因です。
Q4. 司法書士に依頼した方がいいケースはありますか?
発起人が複数いる、資本金額が大きい、現物出資や特殊な機関設計を含むなど、条件が複雑な場合は司法書士への依頼を検討する価値があります。費用は7万〜10万円ほど上がりますが、書類の不備によるやり直しリスクを減らせます。標準的な1人設立であれば、この記事の比較表のとおりオンラインサービスで十分対応できます。
Q5. 弥生のかんたん会社設立が対応していないケースはありますか?
公式FAQによると、合資会社・合名会社・NPO法人・一般社団法人などの設立、現物出資を含む設立、発起人に法人や海外在住者が含まれる会社、未成年が発起人・役員に含まれる会社などは非対応です。標準的な株式会社・合同会社の設立を想定したサービスなので、特殊な条件がある場合は事前に公式サイトで確認するか、司法書士・行政書士に相談してください。
まとめ
この記事の要点を4行にまとめます。
- 弥生のかんたん会社設立は、freee・マネーフォワードとほぼ横並びの費用で、自分でやるより3.5万〜4万円、司法書士に依頼するより7.5万〜9.5万円安く設立できる
- 「無料」は電子定款代行料が会計ソフトの年間契約とセットで肩代わりされる仕組み。会計ソフトを契約しないなら5,000〜5,500円は実費でかかる
- 初期費用を最優先するなら合同会社、将来の資金調達や信用力を見込むなら株式会社
- 設立費用が安くなっても、社会保険の強制加入や均等割といった設立後の維持コストは別に発生する
まずはこの記事の比較表を、自分が設立したい会社の形態(株式会社か合同会社か)に当てはめてみてください。「なんとなく無料だから」で決めるより、電子定款代行料と会計ソフト契約の有無まで含めて比較した方が、後悔のない選び方ができます。
▶ 電子定款代行料が会計ソフト契約で実質0円、株式会社・合同会社どちらの書類もオンラインで作成できる弥生のかんたん会社設立を公式サイトで確認する![]()
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※本記事は会社を実際に設立した体験談ではなく、弥生株式会社・freee株式会社・株式会社マネーフォワードの公式サイト、日本公証人連合会・国税庁の公表情報をもとに、独自に比較・試算したものです(2026年8月4日時点)。費用は資本金100万円未満・発起人3名以内・取締役会なしという条件での目安であり、資本金額や発起人数によって定款認証手数料などが変わります。実際の費用・制度については、必ず各社公式サイトの最新情報を確認するか、司法書士・税理士にご相談ください。







