最終更新日: 2026年8月29日

ネットショップを始めるとき、最初に決めるのがカート選びです。ところが各社の料金ページを見比べても、「月額いくら」「決済手数料何%」が並んでいるだけで、結局どれが自分にとって安いのかが分からない。月額0円のサービスが本当に得なのかも、判断がつきません。

そこでこの記事では、主要4サービスの公式料金をもとに、「月商◯円のとき、手元にいくら残るか」を実額で計算し直しました。率ではなく金額で並べると、順位がはっきり入れ替わります。

結論を先に3つ。

  • 月商17万円あたりまでは、STORESのフリープラン(月額0円・決済5.5%)が最も手元に残ります。有料プランは「手数料が安い」のではなく、月額を払って手数料率を下げているだけなので、売上が小さいうちは損になります
  • BASEのスタンダードは、売上が増えるほど不利になる唯一のサービスです。決済手数料3.6%+40円に加えてサービス手数料3%がかかるため、実質6.6%+40円/件。月商50万円だとSTORESスタンダードとの差が月15,700円(年18.8万円)になります
  • 月商50万円を超えると、STORESスタンダード・カラーミーレギュラー・Shopify Basicの差は月1,000円以内に収まります。この帯では手数料で選ぶ意味がほぼ無くなり、機能で選ぶべき段階に入ります

当サイトはSTORESでネットショップを運営している個人事業主が書いています。特商法表記の住所開業届と同じく、自分がカート選びで迷ったので、公式の料金表を全部拾って計算し直しました。

先に触ってみたい人向け(無料で試せます)

カラーミーショップを30日間無料で試す
BASEを初期費用・月額0円で開設する
STORESのフリープランを見る(公式)Shopifyの無料トライアル(公式)

下の計算を読むより、月商が読めないうちは無料プランで始めて実績を見るほうが早いです。分岐点の話はそのあとで問題ありません。

4サービスの料金表(2026年8月確認)

結論:比較の起点は「月額」ではなく「月額+決済手数料+その他手数料」の合計です。各社が前面に出している数字はバラバラなので、まず同じ形に揃えます。

サービス/プラン月額初期費用決済手数料その他
STORES フリー0円0円5.5%〜
STORES スタンダード3,300円(税込)0円3.6%〜
BASE スタンダード0円0円3.6%+40円サービス手数料3%
BASE グロース16,580円(年払)/19,980円(月払)0円2.9%サービス手数料0円
カラーミーショップ レギュラー4,950円3,300円3.4%〜販売手数料0円
カラーミーショップ ラージ9,595円3,300円3.19%〜販売手数料0円
Shopify Basic3,650円(年払)/4,850円(月払)0円3.55%+0円外部決済利用時は取引手数料2%
Shopify Grow10,100円(年払)0円3.55%〜同上
各社公式サイトの料金ページを2026年8月29日に確認して作成。価格は税込表記のものと税抜表記のものが混在するため、原則として公式サイトの表記のまま記載しています。キャンペーン価格は含めていません。

この時点で気づくのは、BASEだけ手数料の項目が2つあることです。決済手数料とは別に「サービス手数料3%」がかかります。ここを見落とすと比較を間違えます。

【独自試算】月商別に「手元にいくら残るか」

結論:率で比べると分からないことが、金額に直すと一目で分かります。計算の前提は次のとおりです。

  • 1注文あたりの平均単価は5,000円(BASEの「+40円/件」を計算するために必要な前提)
  • 決済はすべてクレジットカード
  • カラーミーの初期費用3,300円は12か月で按分(月275円)
  • BASEグロースとShopifyは年払いの月額を使用

月商10万円(20注文)のとき

プラン手数料合計手元に残る額
STORES フリー5,500円94,500円
STORES スタンダード6,900円93,100円
Shopify Basic7,200円92,800円
BASE スタンダード7,400円92,600円
カラーミー レギュラー8,625円91,375円
BASE グロース19,480円80,520円

月商30万円(60注文)のとき

プラン手数料合計手元に残る額
STORES スタンダード14,100円285,900円
Shopify Basic14,300円285,700円
カラーミー レギュラー15,425円284,575円
STORES フリー16,500円283,500円
BASE スタンダード22,200円277,800円
BASE グロース25,280円274,720円

月商50万円(100注文)のとき

プラン手数料合計手元に残る額
STORES スタンダード21,300円478,700円
Shopify Basic21,400円478,600円
カラーミー レギュラー22,225円477,775円
STORES フリー27,500円472,500円
BASE グロース31,080円468,920円
BASE スタンダード37,000円463,000円

月商100万円(200注文)のとき

プラン手数料合計手元に残る額
カラーミー レギュラー39,225円960,775円
Shopify Basic39,150円960,850円
STORES スタンダード39,300円960,700円
BASE グロース45,580円954,420円
STORES フリー55,000円945,000円
BASE スタンダード74,000円926,000円

STORESとBASE、どちらを選ぶべきか

結論:手数料だけで判断するならSTORESです。この2つは「無料で始められる国産カート」としてよく並べられますが、手数料の構造がまったく違います。

月商STORES フリーBASE スタンダード差額(年換算)
10万円5,500円7,400円1,900円(年22,800円)
30万円16,500円22,200円5,700円(年68,400円)
50万円27,500円37,000円9,500円(年114,000円)
どちらも月額0円のプラン同士の比較。1注文5,000円換算。金額は月あたりの手数料合計。

差が開く理由は単純で、BASEは決済手数料3.6%+40円のほかにサービス手数料3%がかかるからです。合計すると実質6.6%+40円/件。一方STORESのフリープランは5.5%の一本です。しかもSTORESは月商が伸びたら同じサービス内でスタンダード(3.6%+月3,300円)に切り替えられるので、売上が育つほど差は広がります

ではBASEを選ぶ理由はどこにあるか。デザインテンプレートの数(80種類以上)と、Appsによる機能追加の手軽さです。ショップの見た目に強いこだわりがあり、そこが売上に直結する商材なら、年間で数万円の手数料差を払う価値はあります。逆に「とりあえず売れる形にしたい」なら、その差額はもったいない。

私ならこう考えます。月商が読めない立ち上げ期はSTORESフリーで始めて、3か月の実績を見る。デザインで戦う商材だと分かったらBASEへ移す。この順番なら、移行のコストを払う判断も実データでできます。

BASEのテンプレートと機能を見る(初期費用・月額0円)
STORESのフリープランを見る(公式サイト)

損益分岐点:いつプランを切り替えるべきか

結論:プラン変更は「売れてきたら」ではなく、具体的な月商ラインで判断できます。上の表の数字から、切り替えラインを逆算しました。

切り替え分岐点となる月商根拠
STORES フリー → スタンダード約17.4万円手数料率の差1.9% ÷ 月額3,300円
STORES フリー → Shopify Basic約19万円率の差1.95% ÷ 月額3,650円
STORES フリー → カラーミー レギュラー約25万円率の差2.1% ÷ 月額5,225円(初期費用按分込み)
BASE スタンダード → グロース約37万円実質率の差3.7%+件数手数料 ÷ 月額16,580円

ここが一番のポイントです。「月額無料だからBASE・STORESの無料プラン」というのは、月商17万円あたりまでしか正しくありません。それを超えたら、月額を払って率を下げたほうが手元に残ります。逆に、始めたばかりで月商が数万円のうちに有料プランへ入るのは、ほぼ確実に損です。

正直なデメリット:この計算に入っていないもの

手数料だけで選ぶと後で困る部分もあるので、正直に書いておきます。

  • 決済手段によって率が変わる:BASEはPayPay・Amazon Pay・PayPal利用時にシステム手数料相当の1%が加算されます。カラーミーはPayPay・楽天ペイに月額2,200円の追加費用がかかります。Shopifyは外部決済を使うと取引手数料2%が別途発生します
  • 振込手数料と振込サイクルは別問題:この記事の計算には入れていません。キャッシュフローを重視するなら各社の入金サイクルも確認してください
  • 月商が読めないうちは分岐点の計算自体が意味を持ちません。まず無料で始めて、3か月の実績が出てから切り替えを考えるのが安全です
  • デザインの自由度・アプリ連携・越境対応は料金に表れません。月商50万円以上の帯では手数料差が月1,000円以内なので、機能で選ぶべきです

私ならこう選ぶ

  • これから始める・月商が読めないSTORESのフリープラン。月額0円で、月商17万円までは最も手元に残ります。売れてきたら同じサービス内でスタンダードに上げるだけなので、移行コストもゼロです
  • すでに月商20〜50万円あるSTORESスタンダード / Shopify Basic / カラーミーレギュラーのどれか。手数料はほぼ横並びなので、デザイン自由度と拡張性で選んでかまいません
  • 越境ECや本格的な拡張を最初から見込んでいるShopify。月商30万円時点でSTORESスタンダードとの差は月200円しかなく、機能差を考えれば十分に選ぶ理由になります
  • BASEを選ぶなら理由を明確に。手数料は4サービスで最も重いので、「デザインテンプレートやAppsが決め手」など、コスト差を上回る理由があるかを先に確認してください

無料で試せるものは、迷っている時間のほうがもったいないので先に触ってみるのが早いです。

カラーミーショップの30日間無料お試しを見る
BASEの無料プランを見る(初期費用・月額0円)
STORESのフリープランを見る(公式サイト)
Shopifyの無料トライアルを見る(公式サイト)

よくある質問(FAQ)

Q1. 結局いちばん手数料が安いのはどれですか?
月商によって変わります。月商17万円までならSTORESのフリープラン、月商30〜100万円ならSTORESスタンダード・Shopify Basic・カラーミーレギュラーがほぼ同じで最安帯です。一つの正解はありません。

Q2. 月額無料のプランを選んでおけば損はしませんか?
月商17万円を超えると損になります。STORESの場合、フリー(5.5%)とスタンダード(3.6%+月3,300円)の差は率で1.9%。3,300円 ÷ 1.9% = 約17.4万円が分岐点です。

Q3. BASEはなぜ他より手数料が高くなるのですか?
決済手数料3.6%+40円とは別に、サービス手数料3%がかかるためです。実質6.6%+40円/件になり、月商50万円のときSTORESスタンダードとの差は月15,700円(年18.8万円)になります。

Q4. あとからプランやサービスを変えられますか?
同じサービス内のプラン変更(STORESのフリー→スタンダードなど)は簡単です。ただし別サービスへの引っ越しは、商品データ・デザイン・独自ドメインの移行作業が発生します。分岐点を超えたら早めに切り替えるほうが手間は小さくなります。

Q5. 手数料以外に必ずかかる費用はありますか?
独自ドメイン代(年1,000〜2,000円程度)と、事業として続けるなら会計まわりの費用がかかります。特商法表記に自宅住所を出したくない場合は、バーチャルオフィスの月額も検討対象になります。

まとめ

カート選びは「どれが安いか」ではなく「自分の月商だとどれが安いか」で決まります。月商17万円が最初の分岐点で、それまでは月額0円のプランが最も手元に残る。それを超えたら月額を払って率を下げる。この2段構えを最初に知っておけば、あとで払いすぎることはありません。

あわせて読みたい

※カラーミーショップ・BASEへのリンクは、2026年8月29日にアフィリエイト提携が完了したアフィリエイトリンク(rel=”sponsored”)です。STORES・Shopifyへのリンクは提携審査中のため、現時点では公式サイトへの通常リンクです。料金は各社公式サイトの2026年8月29日時点の表示をもとにしており、試算は筆者が計算したものです。実際の契約前に必ず公式サイトで最新の料金・条件をご確認ください。

ABOUT ME
有栖ナナ
”マインドフルネス”かつ"ウェルビーイング"(身体的、精神的、社会的に健康で豊かであること)の実現を目指して